日本スピンドルの技術

電動車部品の加工技術

フローフォーミング加工のご提案

自動車業界は100年に1度の変革期に突入し、さらなるコスト競争力のある工法を模索しておられる事と思います。
「フローフォーミング加工」を活用する事で、本来相反する、軽量化とコストダウンを両立させる事が可能ですので是非ご検討下さい。

電動車部品の特性

電動車部品
設計 日進月歩で設計変更が頻繁
製法 形状取得優先で生産効率はこれから検討
生産台数 1ロット数が少ない
製品径 長尺、大径製品があり、プレス等の従来の工法での製作が難しい
製品要求 軽量化、冷却性能向上、コスト低減が求められる

電動車部品特性には、フローフォーミング加工がマッチします!

フローフォーミング加工とは?

フローフォーミング加工とは、板状や円筒状の金属を回転させ、ローラーを押し当てることで金属を自在に変形させる加工方法です。

フローフォーミング加工には、しごき加工、しぼり加工、裂開加工、増肉加工などがあり、
これらを組み合わせることで様々な形に成形が可能です。

  • しごき加工

    HEV用クラッチケース
  • しぼり加工

    モーターシャフト
  • 裂開加工

    HEV部品
  • 増肉加工

    駆動ギア

フローフォーミング加工の特徴

  • ・逐次成形の為成形荷重が小さく、コンパクトな設備で加工が可能。
  • ・最終製品形状に近い複雑形状の加工が可能で、材料歩留まりが良い。
  • ・金型が安価で、設計変更の対応が容易。また多品種少量生産に有利。
  • ・設備投資額が小さく、海外生産対応がし易い。
  • ・板厚コントロールが可能で、材料費削減や強度向上が見込める。

活用事例

<< モーターシャフト >>

焼き入れ性能の高い高炭素の素材が用いられる為、冷間成形が困難であり、部品形状が多品種に及ぶ為、
逐次成形のフローフォーミングが適している。

温間フローフォーミング

素材を高周波加熱等を用いて加熱し、フローフォーミングで加工する方法です。
温間加工であるため硬い素材も加工可能となり、強度が求められる部品にもご活用いただけます。

  • 特徴
    ・鍛造では数百~数千tonを要する加工でも、フローフォーミングであれば、はるかに小さい推力で加工が可能。
    ・鍛造と比較し設備はコンパクトで安価な為、海外生産への対応も容易。
    ・素材外径よりも、飛び出したツバの1チャッキング成形が可能。
    (片側5㎜程度の張り出しが可能)
  • 温間フローフォーミング成形サンプル
  • 繊細な成形も製造可能

素材:中空パイプの場合

  • 特徴
    ・総切削に比べ材料削減効果が高い。
    ・金型不要の中空成形が可能。
    ・温間成形により小さな推力で加工可能。
    メリット
    ・中空化により軽量効果が高い。
    ・塑性変形箇所の強度向上が見込める。
    ・中空スペースが大きく冷却効果が高い。
  • 完成品

素材:円板材の場合

  • 特徴
    ・パイプ素材よりも安価な円板材から加工可能。
    ・裂開する直径を任意に設定可能。
    →市中に無いサイズのパイプ成形が可能。
    メリット
    ・パイプ材からのシャフト成形と同等のメリット効果あり

完成品

活用事例

<< マイルドハイブリッド用部品 >>

既存のATユニットとエンジン間に搭載する部品の為、偏平大径製品形状が多く、プレス等の従来工法での成形が困難となっています。

フローフォーミング加工であれば、逐次成形の為、製品径による成形荷重の影響は小さく、
コンパクトな設備、安価な金型での加工が可能となります。

冷間フランジ加工

平板溶接円筒素材を使用し、内から外へ材料を倒していくフランジ加工を行います。
最後にローラーを押しつけることでフランジ部分を成形します。

  • メリット
    ・材料の歩留まり向上溶接円筒素材からの成形が可能。
    ドーナツ型素材を使用するプレスより材料歩留まりが向上。
    ・プレスに比べ小さい推力での加工が可能。
    ・大径素材からの加工が可能。φ300以上の製品対応加工可能。

高い歩留まり

溶接リング材からの加工が可能な為、歩留まりの良い板材から成形が可能です。

  • プレス用素材

  • フローフォーミング用素材

完成品

フローフォーミング加工の適応可否を確認する為、自社工場内にテストセンターを保有しています。
専用の開発スタッフとシミュレーション技術を駆使し、製品加工を実現します。

部品形状のご相談(お客様)

工程設計のアドバイス

経験豊富なスタッフが、フローフォーミングで加工する為の工程設計(形状提案、原価低減)をお手伝いします。

シミュレーション技術が活用可能

シミュレーション技術を駆使したバーチャル検証が可能
  • 【 上下分割成形 】
  • 【 成形解析例 】

部品の試作

各種テスト機をそろえて、加工方法にあった
テスト機
で試作します。

加工はリモート中継可能

各種測定装置の使用が可能(形状測定・3次元測定)
スピニング加工のパイオニア独ライフェルト社のノウハウの共有が可能
  • 【 フローフォーミングセンター内観 】
  • 【 リモート立会中の様子 】
    (加工機内部の撮影)
  • 【 3次元測定器 】

部品の評価(お客様)

設備のご提案

テストで得られたデータにより、最適な設備
ご提案します。
実際の加工に必要な推力を計測し、最適な設備をご提案します。
  • 【 構造解析例 】
  • 【 推力波形データ 】

設備設計/制作〜搬入/仕上げ

国内外を問わず、立上げ、アフターサービスまで
対応いたします。
<参考加工可能域>

■ 素材径:φ30〜φ1,500 ■ 板厚:0.5mm〜15mm ■材質例:S45C / SPHC / SUS304 / SUS409/アルミニウム / チタン/ニオブ等
※加工品形状により加工可能域は変わります。

その他部品の加工事例は、下記詳細ページをご覧下さい。

http://www.spindle.co.jp/product/sanki/spining-flow.html